2021.06.21 ブログ

赤外線カメラの構造や映像について|防犯効果高いカメラの特徴

赤外線が搭載されたカメラでは、暗闇でもクリアで鮮明な映像の撮影が可能であり、防犯効果の高いカメラです。

最近では工場や建設現場などでも、赤外線機能のついたカメラを導入する企業が増えています。

この記事では赤外線カメラの構造から、どのような映像が撮影できるのかについて解説します。

 

なぜ、赤外線カメラが必要なのか?

 

通常の防犯カメラカメラでは、一定量以上の光がないと映像を撮影できません。しかし、防犯カメラを設置したい場所の中には、特に夜間真っ暗になる場所があります。わずかでも光があれば超高感度カメラ(詳細後述)で撮影できる場合もありますが、まったくの暗所(0ルクス)では超高感度カメラでも撮影できません。

 

そもそもカメラは可視光の像をとらえて、映像として記録します。まったくの暗所の場合、可視光が存在しないため、通常のカメラや超高感度カメラでは撮影できないのです。

 

赤外線カメラの構造とは

撮影原理

赤外線カメラには「赤外線」を検出できるセンサーが備え付けられています。

赤外線カメラのセンサーによって、赤外線を検知し、電気信号に変換することで、赤外線画像や映像の生成を行います。

赤外線は人の目で捉えられない波長の光であり、波長によって「近赤外線」「中赤外線」「遠赤外線」の3段階に分類されます。

赤外線カメラは主に「近赤外線」を用いることが一般的です。

赤外線の照射範囲

赤外線カメラといっても、照射される範囲には限界があります。

一般的な赤外線カメラにおける赤外線の照射範囲(距離)は15m程度、広範囲な場合でも25m程度と言われています。

しっかりと映像として残したいと考えている場合は、記載されている照射範囲を50〜60%程度と捉え、赤外線カメラの設置場所を検討することをおすすめします。

 

赤外線カメラの映像とは

赤外線カメラの特徴

通常の防犯カメラの場合、クリアな映像を撮影できるのは昼間だけ。しかし、赤外線カメラでは人の目ではきれいに見えにくい、夕方や夜間の時間帯や暗い場所でも、クリアで明瞭な映像(動画)が撮影できます。

赤外線カメラの映像には、防犯目的で用いられる白黒映像のものが一般的ですが、最近ではカラー映像を撮影できる機器の開発も続々と進んでいます。

赤外線カメラの活用方法

工場や建設・工事現場などでは、キズや内部の異常を検知するため(品質管理のため)に、赤外線カメラが使用されることが多いです。

赤外線を検知し、サーモグラフィーに変換された映像によって、細かいキズや内部異常を検知し、品質管理や安全対策を行なっていきます。

ただし高画質であればあるほど、それだけ赤外線カメラが高額になりますので注意しましょう。

赤外線カメラの映像が白くなる理由

 

赤外線は白系統の色に反射しやすい性質を持っています。そのため、白い服を着た人などが映ると、白っぽく写ってしまうのです。服の他にも雨や雪、蜘蛛の巣や虫が原因で白く反射する場合もあります。

 

そのほか、レンズが汚れているとその部分が白く映ることがあります。また、レンズ内が結露すると、光が反射して白く映ってしまうのです。屋外での使用や、寒暖差の大きい環境で使用する場合は注意してください。

赤外線カメラの映像が白くならないようにする対策

赤外線は光のため、カメラの向きを変えることで反射の度合いを調整できます。少しずつ角度を変えて録画してみて、ちょうどよい塩梅で調整してみましょう。動かないものに対してはこの方法が有効ですが、動くものに対してはどうしようもありません。

 

レンズ表面の掃除も大切です。特に屋外で使用している場合は、特に汚れているように見えなくてもレンズ表面にはチリやホコリが堆積している場合があります。定期的にレンズを清掃し、レンズに異物が写り込まないようにしましょう。

 

結露を防止するには、設置場所を選ぶ必要があります。当然、湿度の低い場所を選べば結露するリスクを下げられます。また、どうしても結露の高い場所に設置せざるを得ない場合は、防湿剤を使うのもよいでしょう。結露してしまったカメラをもとの状態に戻すためには、一度電源を切り湿度の低い場所へ持ってい必要があります。そこで周囲の湿度になじませて、水分が飛ぶのを待ちましょう。

赤外線カメラの映像をカラー化できないのか?

赤外線カメラで撮影した映像(白黒)をカラーにできない?と考えたことのある人はいるでしょう。しかし、赤外線を使っている時点で原理的にカラー映像にはできません。

カラー映像というのは可視光を捉えているから作ることができるのです。赤外線はそもそも可視光ではなく色の情報を持っていないため、基本的にはあとからカラーにすることはできないのです。

 

ただし、「色を付ける」ことは可能です。深層学習を利用して赤外線画像に対して赤外線画像に色を付けるという技術が開発されたようです(※1)。また、当然ですが人間の手によって色を付けることも可能です。ただし、それには多くの手間と時間がかかる可能性もあります。また、色を付けるには「正解の色を知っている」あるいは「色を予測できる」必要があるのです。

 

※1:産総研「深層学習による赤外線画像のカラー化技術を開発

カラータイプの赤外線カメラも実在する

新型のCCD(映像素子)を利用したカラー撮影できる赤外線カメラが実在するようです(※2)。そのため、色の判別が重要な場合(自社建物に接触事故を起こした車両の判別など)には非常に役に立つでしょう。しかし、白黒映像の赤外線カメラがまだ市場の主流です。そのため、非常に限られたモデルしか存在せず、価格も高いことが予想されます。

 

※2:トリニティー「赤外線防犯カメラについて

 

赤外線カメラのメリット

赤外線カメラにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

赤外線カメラのメリットについてより詳しく知りたい方はこちらの記事をご参照ください。

【防犯効果◎】赤外線カメラのメリット・注意点を解説

 

赤外線カメラ以外で暗所撮影できるカメラ

通常の防犯カメラでは暗所での撮影ができません。その理由は、カメラは光の像を捉える(記録)するものであるため、そもそも光がない、あるいは一定程度暗い場所では撮影できないのです。

赤外線カメラを導入するとたしかに暗所でも撮影が可能ですが、通常の防犯カメラに比べて高コストになります。そのため、コスト面での不安がある場合、まずは次に紹介するカメラを代替案として検討するのもよいかもしれません。

防犯灯付きカメラ

防犯灯付きカメラは「暗いなら光で照らせばよい」という発想のカメラです。防犯カメラにLEDランプがついており、撮影時に周囲を明るくするのはもちろんのこと、街頭としても使用できます。また、防犯カメラ本体が照らされることによりその存在感が増し、それそのものに防犯効果を期待できる場合もあります。

人感センサー付きカメラ

「常時ではなく、人が通った時だけ光を当てたい」という発想から生まれたのが人感センサー付きカメラです。防犯目的とはいえ、人の動きだけを撮影したい場合は常時ランプを点灯させておく必要はありません。人が通ったときだけランプが点灯し、きちんと撮影できるのです。

 

人が通った瞬間に明るくなるため、防犯対策にも役立ちます。常時点灯しているとその状態が当たり前になり、怪しい人の動きに気付かないこともあるかもしれません。しかし、人感センサー付き防犯カメラなら通常は暗く、人が通るといきなり明るくなるため、その状態で犯罪行為におよぼうとする人はなかなかいないでしょう。

 

しかし、人感センサーは動物などにも反応することがあります。感度調節できるタイプもありますので、実際に設置して運用しながら調整しましょう。

超高感度カメラ

防犯灯付きカメラと人感センサー付きカメラは、足りない光量を補填するという考え方でした。しかし、超高感度カメラはそもそも暗い場所での撮影に向いています。しかも、赤外線カメラの映像は未だに白黒が主流ですが、超高感度カメラではカラー映像を撮影できるのです。ただし、超高感度カメラも光の像を捉えるという撮影原理は同じです。そのため、赤外線カメラと違い、完全な暗所(0ルクス)では撮影できないというデメリットがありますので、注意が必要です。

 

完全な暗所で撮影する場合は防犯灯付きカメラか人感センサー付きカメラ、あるいは赤外線カメラを検討しましょう。また、デモ機等を借りられる場合は、導入前に現地で確認するのがよいでしょう。用途や撮影環境に適したカメラを選ぶようにしましょう。

 

赤外線カメラによる人体への影響は?

赤外線は目に見えない光です。人は目に見えないものを危険視する傾向があり、赤外線に対しても「人体に影響があるのではなか?」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし、赤外線は身の回りにある電磁波の一種であり、特に不安に思うことはありません。実態からの熱放射も実は赤外線です。

赤外線カメラの構造・映像

https://mimamorukun.com/

 

この記事を読んでいただくことで赤外線カメラの構造と映像がご理解いただけたと思います。

防犯カメラに赤外線暗視機能が備わっていると、暗い場所でも鮮明な映像を撮影できるため、防犯効果が高くなります。

 

工場や工事・建設現場に特化した防犯カメラである『現場見守る君』は、赤外線暗視機能が備わっている防犯カメラです。約10mの範囲に赤外線を照射でき、白黒の映像を記録できます。

防水・防塵対応で屋外使用に最適であることから、多くの現場で活用されています。

インターネットの工事は必要なく(Wi-Fi環境の整備不要)レンタルできるため、まずは試してみてはいかがでしょうか。

 

『現場見守る君』はスマートフォンのようにSIMカードを内蔵しているため、携帯電話キャリアの通信設備を使って映像を飛ばすことが可能です。そのため、Wi-Fi環境の整備が不要なのです。また、データ通信費やクラウドへの保存費用も月額料金に含まれているため、追加の費用は発生しません。月額料金の中には保険料も含まれているため、故障したり盗難にあったりしても無償対応可能です。

 

赤外線カメラとして稼働するときは、赤外線レンズが赤く点灯します。そのため、防犯効果向上も期待できます。カメラは透過率が調整されたスモークドームの中にあり、直射日光を遮りつつも暗すぎない明るさを実現しています。また、アプリによる簡単操作など使い勝手の部分でもメリットがあります。

 

『現場見守る君』は必要なときに、必要な分だけコストをかけるだけで気軽に導入できる防犯カメラなのです。導入コストがネックになって防犯カメラを設置できずに困っている方は、ぜひお気軽にご連絡ください。目的に応じて最適な料金プランをご提案いたします。

 

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